潜降・送気及び浮上

送気式潜水の潜降と浮上

潜降

潜水者の装備を点検した連絡員が潜水準備良しの合図を出したら、潜水者は潜水はしごを利用して水中に入り、まず頭部まで水中に没して潜水機器に異常がないかを確認する。異常がなければ潜降索に移り、潜降索を両足に挟んで、徐々に潜降する。
潜水器に潮流による突発的な力がかからないように、送気ホースを腕に1回転だけ巻きつけておくと良い。
潮流がある場合は、潜降索から引き離されないように潮流方向に背を向ける
潜水墜落する危険があるので、必ず潜降索(潜降ロープ)につかまって毎分10m以下の安全な速度で潜降しなければならない。
潜降時、耳に圧迫感を感じたときは、2~3秒その水深に止まって耳抜きをする。
送気式潜水では、潮流により送気ホースが流されるため、下図のBに示すように適度な状態になるよう、送気ホースを繰り出す長さや潜水作業場所と潜水作業船の係留場所との関係に配慮する。
送気式潜水 潮流
送気式潜水の潮流と潜水作業場の関係についての問題はよく出題されます。Bの位置が正しい位置ですので必ず覚えておきましょう。

連絡の仕方

連絡員は、潜降者と船の位置関係・送気ホースや信号策の張り具合等に十分気を配ることが必要である。
潜水者と連絡員間での連絡には、水中電話・信号策・送気ホースを用いる。
信号策と送気ホースはモールス信号式に引き合い連絡を行なう。

浮上

浮上の連絡を交わした後に、毎分10メートル以下の速度で浮上する。 安全停止の必要が無い、浅い場所や短時間の潜水でも、減圧障害に対する安全の為に水深6メートルまたは水深3メートルで、数分から10分程度浮上停止を行ったほうが良い。
潜水者が浮力調整によって浮上することができず、潜降索をたぐって浮上する場合は、連絡員が潜降索を引き上げて潜水者の浮上を補助する

自給気式潜水の潜降と浮上

自給気式潜水 / 岸からの潜降

腰の深さまで歩いて行き、そこから水平の姿勢で徐々に潜降する。
ドライスーツを着用している場合は、肩の高さまで歩いてスーツ内の余分な空気を排出してから潜降する。

自給気式潜水 / 船からの潜降

水面までの高さが1.5メートル以上ある場合は、足を先にして飛び込むとボンベで後頭部を打つ恐れがある。
耳栓は水圧によって外耳深く押込まれ、思わぬ怪我をすることがあるので絶対に使用してはならない。
BCを装着している場合は、インフレーターを左手で肩より上にあげて排気ボタンを押すと、BCの空気が抜けて浮力を失い潜行が始まる。
スクーバ式潜水の潜降の際は、口にくわえたレギュレーターのマウスピースに空気を吹き込み、セカンドステージの低圧室とマウスピース内の水を押し出してから、呼吸を開始する。

自給気式潜水 / 浮上

浮上開始の予定時間になるか、残圧計の針が警戒領域に入るか、またはリザーブバルブ付きのボンベの使用時に一旦空気が止まった場合は、バディ潜水者に浮上の合図を送り、了解の返信を待って浮上を開始する。
インフレーターを左手で肩より上にあげ、いつでもインフレーターの排気ボタンを押せる状態で顔を上に向けて、周囲に障害物がないことを確かめるため、体を360度回転させながら浮上する。
浮上速度は毎分10メートル以下とし、目安として白分の排気した気泡を追い越さないように浮上する。
視界が極端に悪いときの浮上の判断として、マスクの中の空気が膨張して縁から出ようとするときは浮上、マスクが顔に押付けられるようなときは沈んでいる。
救命具(BC)を使用する場合は、できるだけ自力で浮上した後、水面に浮上後に使用する。
無停止減圧の範囲内の潜水であっても、水深6メートルまたは3メートルで安全停止を行ったほうが良い。

自給気式潜水 / 潜水中

耳は2~3メートルの水深で、すぐに圧迫感を感じるので、その都度耳抜きを行う。
潜水中の遊泳は、一般に両腕を伸ばして体側につけて行うが、視界のきかないときは腕を前方に伸ばして遊泳する。
マスクの中に入ってきた水は、深く息を吸い込んでマスクの上端を顔に押し付け、鼻から強く息を吹き出し、マスクの下端から排出する。
マスクの水の処理は比較的良く出題されます。

自給気式潜水 / 緊急浮上

万一の事故発生に備えて、水面で潜水装備を取り外して引っ張って遊泳する訓練をしておく。
なるべく、業務用時間表による第一回の浮上停止を行い、その後は浮上停止を行わないで法定の速度で水面まで浮上する。
緊急浮上後に行う再圧減圧は、浮上後3分以内に開始する。
スクーバ式潜水の場合、救命胴衣を装着していてもなるべく水面まで自力で浮上する。
特に緊急を要し、途中で浮上停止を行う余裕が無い場合には、安全な範囲内で出来るだけゆっくり浮上する。
水中で視界が悪く、漁網や海藻にからまれて身体の白由がきかなくなった場合は、むやみに動かずに水中ナイフやバディに助けてもらう。潜水者が単独で、どうしても魚網などから脱出できない時には潜水装備を捨てて脱出後、浮上する。
やむを得ず潜水装備を捨てるのは最後の手段とし、あらゆる手段を試みるまではボンベから空気供給を自ら絶つべきではない。
浮上後は身体を動かさないようにして再圧室に入れ、緊急浮上を開始した深度の圧力まで加圧する。

浮上の方法

浮上には段階式と呼ばれる方法が使われている。
段階式とは、まずある定められた水深まで浮上し、その水深で決められた時間停止し、規定時間が過ぎたら次に定められた水深まで浮上し停止するという動作を繰り返す方法である。 浮上速度は毎分10メートル以内とされている。浮上速度は早すぎても遅すぎてもいけない。
この速度をむやみに遅くすることは、体内からの窒素ガス排出を遅らせ、逆に余分に窒素を体内に溶け込ませる場合があるので、異常のない限り上記のスピードで浮上する。
浮上の最後の段階である水深約3メートルからは、肺の破裂などの障害を防ぐために、浮上速度をやや遅めにした方が良い。

定量送気式(ヘルメット式・軽便マスク式)における送気

定量送気式潜水器では,呼気がヘルメット内のに吐き出されてヘルメット内の空気と混ざり、炭酸ガス濃度が増大し、呼気中の炭酸ガス分圧が0.02気圧(大気圧下で2%)を越えると炭酸ガス中毒の作用が生じる。
安全性を考慮して0.015気圧以下とすることが望ましく、送気量もそれに見合ったものが要求される。

空気圧縮機(コンプレッサー)

その水深の圧力下で、毎分60リットル以上の送気量を給気できること。
潜水者の呼吸変化に十分対応できる送気容量を有し、ヘルメットや全面マスク内に炭酸ガスが滞留しないよう十分に換気することができる送気量でなければならない。
固定式と移動式があり、固定式は潜水作業船に設置される場合が多く、移動式は港湾や河川で用いられる場合が多い。
コンプレッサーの冷却方式には水冷式と空冷式があり、固定式には水冷式が、移動式には空冷式が多い。
最近の潜水作業船は主機が大出力化しているので、専用のエンジンを設置して駆動するものが多い。
コンプレッサーの圧縮効率は、圧力の上昇に伴い低下する。
固定式のコンプレッサーは通常作業船の機関室に放置されることが多いが、機関室は排気ガスや油類で汚れているので、ストレーナーは機関室の外に設置する。
コンプレッサーの問題は必ずといっていいほど出題されます。必ず覚えておきましょう

空気槽

空気槽には調節用空気層と予備空気槽があり、コンプレッサーによって送気を受ける潜水者ごとに、送気を調整するための空気槽及び予備空気槽を設けなければならない。
調節タンクは空気の流れを整え、油分、水分を分離する機能を持つ。
予備タンクは故障時に備えて空気を蓄えておくものである。
潜水前に、予備空気槽の圧力がその日の最高潜水深度の1.5倍以上となっていることを確認する。
上記予備空気層の圧力は比較的良く出題されます。

予備タンク

予備タンクはコンプレッサーの故障時に備えて必要な空気をあらかじめ蓄えておくもので、容積の求め方は以下の式の通り。
V=60(0.03D+0.4)/P
V…空気槽の内容積(単位:リットル)
D…最大の潜水深度(単位:メートル)
P…空気槽内の圧力(単位:MPa)

空気清浄装置

清浄材はフェルトや活性炭を使用し、臭気や水分・油分を取除くため、空気槽と送気ホースの間に取り付ける

流量計

流量計は、コンプレッサーと調節用空気槽の間に取り付けて、潜水作業者に送られる空気量を測る計器である。
流量計には特定の送気圧力による流量が目盛られており、その圧力以外で送気するには換算が必要となる。

送気用配管及び送気ホース

JISで定められた強靭で柔軟なゴム製で、内径は、定量送気式(ヘルメット式・軽便マスク式)のホースの内径は12.7ミリ。ちなみに応需送気式潜水方式(全面マスク式・フーカー式)は8ミリ。
高熱や振動に耐えられるように金属管が使用されている。
比重によって、沈用、半浮用、浮用の3種類がある。
長さは15メートルと50メートルの2種類が多く使われている。

腰バルブ

潜水者の腰の位置に固定するバルブで、ヘルメットに入る空気量を調整したり、送気が中断した場合に潜水服内の空気の逆流を防ぐ安全弁の役目も持っている。

ヘルメット

頭部本体とシコロで構成されており、銅製錫(すず)引きで、正面窓のほか両側面にも窓が設けられている
ヘルメットは、シコロのボルトを襟ゴムのボルト孔に通し、上から押え金を当て蝶ねじで締め付けて潜水服に固定する。
側面窓には激突などによるガラスの破損を防ぐために金属製の格子が取り付けられている。(ただし圧力や衝撃に耐える強化樹脂ガラスを用いたものでは、この金属枠を省いたものもある)
腰バルブは、潜水作業者自身が送気ホースからヘルメットに入る空気量の調節を行うときに使用する。
正面下部左側には唾などを吐き出すためのドレーンコックがある。
後部上方にある送気ホース取付口には、逆止弁が組み込まれている。
右後部には排気弁が設けられており、これを操作して潜水服内の余剰空気を排出したり、潜水作業者の呼気を排出する。
左後部には電話線取付口が設けられている
ドレーンコックの問題は比較的良く出題されます。

送気系統(空気の流れ)

ヘルメット式潜水の送気系統の図
定量送気式の送気系統
コンプレッサー→逆止弁→調節空気槽→予備空気槽→空気清浄装置→流量計→ホース→腰バルブ→ヘルメット
コンプレッサーの後には必ず逆止弁が付く。
調節・予備空気槽の後に、空気清浄装置が付く。
流量計はホースの前に付く。
コンプレッサーによって送気を受ける潜水者ごとに送気を調整するための空気槽及び予備空気槽を設けなければならない。
送気系統は文章で覚えるよりも、図で覚えたほうが覚えやすい。

潜水服

木綿とナイロンの混紡生地にゴム引きして、2枚張り合わせたもので、潜水者の体温保持と浮力調整の為に内部に相当量の空気を蓄えることが出来る。
ヘルメット式潜水で使用する潜水服は、体温保持と浮力調節のため内部に相当量の空気を蓄えることができる。

潜水靴

潜水者の身体の安定と下半身のバランス確保のため、重量のあるものが使用される。通常は一足9.8キロ。

ウェイト

ウエイトは前後に振り分けられ、一組28kgと32kgのものがある。

ベルト

空気が下半身に入り込まないよう腰部を締め付けるもので、腰バルブの固定用としても使用する。

潜降索

直径1~2センチのマニラ麻製又は同等の強度をもつもので、水深を示す目印として3メートルごとにマークを付ける。

信号策

直径1~2センチのマニラ麻製で「いのち綱」として使用することもあるので、水中電話があっても携行することが望ましい。

水中ナイフ(鋭利な刃物)

ロープなどによる水中拘束から脱出するために必要で、高気圧安全作業衛生規則でも携行が義務付けられている。

定量送気式の始業・終業点検

点検結果はその都度記録して、3年間保存する。

コンプレッサー

回転部のカバーに破損がないかを確認する。

空気槽

圧力計・ドレーンコック・逆止弁・安全弁・ストップバルブ等の点検、取付部のゆるみ、空気漏れの有無の確認を行う。
送気ホース、継手類の点検を行い、始業前に空気槽内の汚物を圧縮空気と一緒にドレーンコックから排出する。終業後は空気槽内に残った圧縮空気をドレーンコックから排出しておく。

予備空気槽

潜水前に、予備空気槽の圧力が、その日の最高潜水深度の1.5倍以上となっていることを確認する。

流量計

作動状況の確認を行う

送気ホース

始業前にホースの最先端を閉じた状態で、最大使用圧力以上の圧力をかけて、耐圧性と空気漏れの有無を点検・確認する。

ヘルメット

逆止弁・排気弁の点検、バルブプレートの摺り合わせ状態やスプリングの具合を確認する。
面ガラスやネジ類のゆるみ、パッキンの傷みを点検する。
空気及び電話線取り入れ口を点検する。

応需送気式潜水方式(全面マスク式・フーカー式)における送気

その水深の圧力下で、毎分40リットル以上の送気を、その水深の圧力に0.7MPaを加えた値以上の送気圧力で給気できること。
全面マスク式やフーカー式では,潜水者が呼気するごとに空気が送気されるため,潜水作業の状況により送気量は大きく変化する。
激しい作業を行っているときは送気量は多くなり、減圧時の浮上停止など安静な状態にあるときは少なくなる。
作業が激しいほど呼吸量が増大し、体内から排出される炭酸ガス量も増える。

予備タンク

予備タンクはコンプレッサーの故障時に備えて必要な空気をあらかじめ蓄えておくもので、容積の求め方は以下の式の通り。
V=40(0.03D+0.4)/P V…空気槽の内容積(単位:リットル)
D…最大の潜水深度(単位:メートル)
P…空気槽内の圧力(単位:MPa)
ただし全面マスク式潜水の場合には、潜水者が規定の容量を満たす緊急用ボンベを携行すれば送気系統に予備空気槽を設けなくてもよい。

空気清浄装置(この項目は、ヘルメット式・軽便マスク式と同じです)

空気清浄装置は、清浄材にフェルトや活性炭が使用され、空気槽と送気ホースの間に取り付け、潜水作業者に送る圧縮空気から臭気や水分、油分を除去する。
よく出題されます!!

送気用配管及び送気ホース

JISで定められた強靭で柔軟なゴム製で、内径は、応需送気式潜水方式(全面マスク式・フーカー式)は8ミリ。ちなみに定量送気式(ヘルメット式・軽便マスク式)のホースの内径は12.7ミリ。
高熱や振動に耐えられるように金属管が使用されている。
比重によって、沈用、半浮用、浮用の3種類がある。
長さは15メートルと50メートルの2種類が多く使われている。

圧力計(※全面マスク式・フーカー式では流量計ではありません)

空気槽に取り付けて所定の圧力で送気されていることを確認するための計器で、高気圧安全作業衛生規則でも設置が義務付けられている。

応需式潜水器(全面マスク式・フーカー式)

応需式(デマンド式レギュレーター)潜水器を直接ホースに取り付けて使用する。
フーカー式では圧力は1MPa未満である場合が多いので、セカンドステージが単独で使用される。

マスク

フーカー式潜水では、面マスクが使用されることが多い。
顔との密着性が良いものを使用し、マスクのストラップをかけない状態でマスクを顔に押し付けて息を吸い、そのまま顔を下へ向けても落ちないことを確認する。

潜水服

ウエットスーツまたはドライスーツが使用され、スポンジ状で内部に多くの気泡を含んだネオプレーンゴムを素材としている。

ブーツ

ウエットスーツの場合は、足を保護するためブーツを使用する。
ドライスーツは一体型となっているのでブーツは不要。

ウェイト

腰部にベルトで取り付けるものが多く、緊急時にワンタッチで取り外しができるものを選択する。

緊急用ボンベ

4リットル位の小型のボンベにレギュレーターを取り付け、ハーネスを用いて背中に固定する。

応需送気式潜水方式の始業・終業点検

潜水服

吸気弁・排気弁が完全に作動することを確認する。

レギュレーター

始業前に吸排気が完全に行なえるか確認する。
終業時には水洗いを行ない十分に乾燥し、衝撃を与えないように保管する。

軽便マスク式潜水器

軽便マスク式についてはあまり出題されませんが、一応ざっと目を通しておいた方が無難です。

手押しポンプ

天秤型と横押型があり、主として横押型が使用されるが、近年ではコンプレッサーに変わってきている。
2個の単動シリンダー(2気筒)が縦に並んだものと、1個の複合シリンダー(単気筒)のものがある。単気筒で往復動作を利用した形式のものが軽量である。

送気ホース

送気ホースはマスク右側面に取り付けられ、逆止弁が取り付けられている。
内径は、応需送気式潜水方式(全面マスク式・フーカー式)と同じで8ミリとなっている。

マスク

顔面全体を覆うもので、両側面に空気嚢が取り付けられたものと取り付けられていないものがある。
空気嚢は、送気が呼吸量を上回った場合に空気を一時貯蔵し、送気量が呼吸量に追いつかない場合に使用できる仕組みになっている。
空気嚢が取り付けられていない型式のものは、排気弁が付いているものと付いていないものの2種類がある。

潜水服

通常はドライスーツ型の専用潜水服を使用するが、ウエットスーツが使用される場合もある。

スクーバ式潜水器

ボンベ

空気専用のボンベは、表面積の1/2以上がねずみ色で塗色されている。
ボンベ内の空気残量を把握するため取り付ける残圧計には、ボンベの高圧空気が送られる。
スチールボンベはクロームモリブデン鋼などの鋼合金製、アルミボンベはアルミ合金製である。
バルブは開閉だけのKバルブと、リザーブバルブ機構が一緒になったJバルブがある。
リザーブバルブ機構は、ボンベ内の圧力が規定の値にまで下がると、いったん空気の供給を止める機能を持つ。

フィン

足をはめ込むフルフィットタイプと、足先だけを差し込んでストラップで固定するオープンヒルタイプがある。
フィンについては比較的出題されることが多いので、覚えておきましょう

レギュレーター

1MPa以上の気体を充填したボンベから給気を受けるときは、2段階以上の減圧方式による圧力調整器を使用しなければならない。
圧力調整器は、高圧空気を1MPa(ゲージ圧力)前後に減圧する第1段減圧部と、更に潜水深度の圧力まで減圧する第2段減圧部から構成される。
第一段減圧部(ファーストステージ)と第二段減圧部(セカンドステージ)とで構成される。
レギュレーターのファーストステージのヨーク(接続部)をボンベのバルブにはめ込み、ヨークスクリュー(固定ネジ)でヨークをバルブに固定して使用する。

マスク

新品にはパラフィンが塗られているので使用前に石鹸などで洗い落としておく。

潜水服

ウェットスーツとドライスーツの2種類を状況に応じて使用する。

残圧ゲージ

ボンベ内の空気残量を把握するために必要なもので、ゲージの針は斜めに見るようにし、顔を近づけてはならない。
残圧ゲージは1ヶ月に1回以上の点検が必要である。

ハーネス

ボンベを背中に固定するためのベルトで、バックパック・ナイロンベルト・ステンレスベルトバックルで構成されている。

BC

浮力調整具のことで、空気袋の膨張により10~20kgの浮力を得ることができ、救命胴衣の代わりに使用することが可能。

救命胴衣

液化炭酸ガスまたは空気ボンベを備えていて、緊急時に引き金を引くとボンベからのガスが出て膨張する。

スクーバ式潜水の始業・終業点検

ボンベ

始業前に充填圧力を確認する。
ボンベは、終業後十分に水洗いを行い、錆の発生の有無やキズ、破損などの有無を点検、確認し、内部に0.5~1.0MPaの空気を残して保管する。

BC

始業前に給排気弁の動作及び空気漏れの確認を行う。
終業時は水洗い後、日陰で十分に乾燥させる。

潜水業務用時間表

潜水深度

潜水業務用時間表は、水深10メートルを超える場所における潜水業務に関する表である。
別表第2で表の区分の中間深度になった場合は、小さい方の数値を少しでも越えたら、大きい方の区分としなければならない。
1日に複数回潜水をする場合、潜水のたびに潜水の深度が異なる場合は、それらの中の最も深い潜水深度によって1日あたりの潜水時間が規制される。
潜水深度にかかわらず、1日の潜水回数の限度は定められていない。

潜水時間

潜水時間は海底での実作業時間ではなく、潜水作業者が潜降を開始した時から浮上を開始する時までの時間をいう。
別表第2で表の区分の中間時間になった場合は、小さい方の数値を1分でも超えたら、大きい方の区分としなければならない。
別表第2の各潜水深度に対する最大時間を超えてはならない。

浮上

別表第2では、段階的浮上方法が用いられ,水深3メートルごとに浮上停止深度が定められており、各段階での最低停止時間が分単位で示されている。
浮上を停止する水深と時間は減圧理論に基づいて決められたものであり、潜水者が勝手に停止深度を変えたり、停止時間を短縮したりしてはいけない。

体内ガス圧係数と修正時間

体内ガス圧係数とは、浮上した時点での体内の窒素ガス分圧と、地上で生活している時にに体内に飽和して溶け込んでいる通常の窒素ガス分圧との比の事である。
潜水で体内蓄積された窒素ガスは地上にいる間に時間とともに排出され、そのガス圧も次第に小さくなっていくが、完全に外圧と等しくなるためには数時間から十数時間も必要である。
2回目の潜水においては、最初から通常の状態より窒素ガス圧が高いので、作業後直前のガス圧も高く1回目の潜水のときの浮上方法と同じでは危険である。
2回目以降の潜水業務で浮上するときは、別表第2および第3より「潜水時間=実際の潜水時間+修正時間」となる。

業務間ガス圧減少時間

業務間ガス圧減少時間中に激しい運動や重労働を行なうことは減圧症を引き起こすことにつながり危険である。
業務間ガス圧現象時間は可能な限り長くすることが望ましい。
1回の潜水時間を必要以上に長くすると、業務間ガス圧減少時間が長くなるうえに、減圧症の危険も増加する。
1回の潜水時間を短くして回数を増やすと、その間のガス圧減少時間や浮上回数が増え、実作業以外の時間が多くなる。
上記のことから、1日あたりの潜水回数を2~3回程度にし、その回数の中で作業時間を割り振ることが作業効率及び安全の点からも適切であるといえる。
1日における各回の深度が異なる場合は、それらの中の最も深い潜水深度によって1日あたりの潜水時間が規制される。

業務終了後ガス圧減少時間

業務終了後ガス圧減少時間とは、減圧症の予防と監視を兼ねた時間のことで、この間に激しい運動や重労働を行なうことは減圧症を引き起こすことにつながり危険である。
その日の業務を終わり、最後の浮上後は一定時間安静にしている必要がある。
減圧症の発症は、浮上後1~2時間以内ということがほとんどなので、発症後早期に再圧治療などの処置を行なう為にも処置設備の整った作業場付近にいることが望ましく、一定時間安静にしている必要がある。

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